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花粉症シーズンの真っただ中。今年はなんとかまだ薬を服用しなくても頑張っていられるので、薬代を本のためにせっせと貯金です。

先日のクローズアップ現代では花粉症対策についてがテーマでした。興味深い研究結果などが知れて勉強になりました。あと数日は見逃し配信があるので、気になる方は観て下さい。

花粉症の三大症状、鼻水やくしゃみ、目の痒みの他に、最近は花粉による皮膚炎も聞かれるようになってきました。私もその一人で、この時期は乾燥と相まって肌がいつも以上に敏感になります。そして、のど粘膜の痒みも。

乾燥対策には保湿が一番ですが、花粉による炎症は保湿だけではなかなか改善しません。

そんな時に使われるのが、「十味排毒散(じゅうみはいどくさん)」です。

構成生薬:サイコ・オウヒ・キキョウ・ブクリョウ・ドクカツ・ケイガイ・センキュウ・ショウキョウ・カンゾウ・ボウフウ

効能効果:体力中等度のものの皮膚疾患で、発赤があり、時に化膿するものの次の諸症:化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期・じんましん・湿疹・皮膚炎・水虫

薬局製剤の他に、処方せん薬や市販薬でも製品化されています。ほとんどがオウヒが入った内容ですが、代わりにボクソクが使われているものもあります。(ボクソクとはクヌギやコナラの樹皮。どんぐりの木です。収斂や解毒作用があります。)

その名前の通り10種類の生薬による構成で、原典は荊防排毒散と言われています。特徴的な生薬は「オウヒ(桜皮)」です。ヤマザクラの樹皮を使います。ソメイヨシノとヤマザクラの分かりやすい違いは葉の出る時期です。ソメイヨシノは花の後に葉が、ヤマザクラは花と同時に葉が出てきます。今年のお花見でぜひ見比べてみてください。

(↑これがオウヒです。中国にはない生薬で、日本独自の生薬です。)

この処方は、華岡青洲という医師が原典を基に考えたものです。華岡青洲、、、初めて乳がんの外科手術を行った医師です。小説やドラマにもなっているので、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか?(ちなみに、紫雲膏や中黄膏などの有名な膏薬もこの方が考えた処方です。)

急に赤くなってきたな、痒みがあるな。など違和感を感じたら早めに使ってみると軽く済むと思います。まず初めにお試しするには手に取りやすい漢方処方だと思います。

他には、休息・腹八分目・冷え対策を心がけることも大切です。無事、3月を乗り越えましょう。

近所の河津桜は満開です。少しずつ春の気配を感じられるようになってきました。

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