毎日のように最高気温を更新していた7月。40度越えのニュースに、これからは35度が普通の夏になってきてしまうのかと、頭をよぎりました。暑いので電車の待ち時間や待ち合わせ・時間調節に何かと書店にいる機会が多かった7月でもありました。
・青瓜不動 三島屋変調 百物語九之続 宮部 みゆき

文庫版の最新作です。相変わらず分厚い文庫ですが、没頭してしまう話の展開にあっという間に読み終えてしまいした。1話ごと完結していますが、今作は富次郎の葛藤も描かれています。筆を置くか、それとも覚悟を決まるのか。やりたいことをやりたくても、続けられないことは往々にしてあることではないでしょうか。富次郎はどんな決断をするのか、その葛藤は少しわかる気がしました。巻末に収載された短編の主人公はお勝さん。サイドストーリーとして奉公人たちの過去の話が出てくると感情移入しやすくなります。今後もサイトストーリーが展開されることを期待したいです。
最新作は10作品目『猫の刻参り』です。ここ数年は毎年6月に文庫版が発刊されています。また来年の6月、発刊されることを願って1年を待ちます!
・おいしい季節がやってくる。 行成 薫

シリーズ3作目。集英社による夏の読書イベント”ナツイチ”で紹介されていた1冊。いつの間にか新作が出ていました。登場人物に”春夏秋冬”の字をつけていることから、四季を意識した背景になっています。今作品では食を通して自分の”大事”なものを再確認するような展開が多く見られます。それはどんな仕事にも通じるような気がして、身が引き締まる思いになりました。(ちなみに私のお気に入りは”夏”) 全4話に加えて、各話に出てくる登場人物✖️おむすび 結の店主結女とのショートストーリーも掲載されています。(おむすび交響曲4話) ※おむすび 結の物語はシリーズ1冊目に登場しています。
こちらの本もおすすめです → 穂高 明さんの『むすびや』。こちらの主人公も”結”。
・生理痛は病気です 邱 紅梅

婦人科のトラブルに精通した中医学の先生です。この本は、年齢に伴う女性の体の変化(10代の初経〜40、50代の更年期)について専門的な見識からわかりやすい言葉で説明しています。体質を6つに分け、養生の仕方も解説。20代の過ごし方で40代の不調が緩和されるという話はわかりの方からの話を聞いていて共感できました。日本女性は体の不調を我慢したり、軽視している傾向がある。まずは病院で検査を受け、異常がなければ、漢方や鍼灸などの東洋医学的観点から治療するなど、ハイブリットな診療が簡単に繋がりがれるような仕組みが出来ればどれだけの女性が元気に活動できるのか。この本から西洋医学・東洋医学のどちらも必要な時代になっていると感じました。
・別冊 天然生活 本は友だち

いわゆるジャケ買いの1冊です。雑誌に本の特集があるとついつい。この本は1冊丸々本に関係した内容だったので、今後の読書選びのヒントになるかなと。様々なジャンルで活躍されている方がテーマに沿って数冊の本を紹介しています。特に気に入ったのが『元気が出る本』の項目。”〜なとき”、におすすめな本を紹介しています。気になる本が何冊かあり、今後の積読候補です。双六で本を紹介していたり、ブックカバーから書店の紹介、趣味本など、日頃目に留めない本の話題が盛りだくさんで楽しめました。
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早いもので8月も終わり。先週末は夏休みの終わりに開催される地元の小さなお祭りがあり、毎年夏の終わりを感じます。朝晩も気温が下がらなかった連日ですが、ここ数日は帰宅時間帯に少しずつ秋の気配が感じられるようになってきる気がします。
暑さ負けと運動不足に加え、冷房などで体が冷えてしまってダブルパンチな体調不良が目立ってきました。気持ちの良い秋を迎えるためにも体調にはくれぐれもご注意ください。
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