花粉症シーズン最盛期の3月。今年はまだ薬に頼るほどではない状態です。私は昨年よりは多少楽かなと感じられていますが、家族にもう1人の花粉症発症者は、目をこすり怠さが出ている様子。症状の出方の個人差を不思議に思っています。
今月は、先月末にご紹介した処方の中の1つをご紹介します。
ーーー苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)

効能効果:体力中等度又はやや虚弱で、胃腸が弱り、冷え症で薄い水様の痰が多いものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、動悸、息切れ、むくみ(松浦製薬:苓甘姜味辛夏仁湯エキス〔細粒〕62より抜粋)
構成生薬:ブクリョウ・カンゾウ・カンキョウ・ゴミシ・サイシン・ハンゲ・キョウニン
この処方は、構成生薬それぞれの1文字を使って処方名にしているので、入っている生薬が分かりやすい。薬局製剤で取り扱いのない処方になりますが、OTC薬では松浦製薬の商品を見かけることがあります。
構成生薬をみると、小青竜湯と似ていることがわかりますか?

↑小青竜湯にも入っている生薬。7味中5味が同じ構成になっています。共通生薬のうち、ほとんどは温める力のある生薬です。
効能効果もほぼ同じ。どちらも冷えがあり、水分の代謝が悪い方に使います。違いは小青竜湯にはマオウ・ケイシ・シャクヤク、苓甘姜味辛夏仁湯はブクリョウ・キョウニンが合わさっていること。ここが使い分けるときのポイントになります。
↑以前投稿した小青竜湯についてはこちら。
小青竜湯に入っているマオウ・ケイヒは辛温解表薬に分類され、発汗・解熱・利水作用により体表の症状を軽減します。シャクヤクには鎮痙・補血・鎮痛作用があり、筋緊張をほぐして血行を改善します。
苓甘姜味辛夏仁湯のブクリョウは利水・安神作用があり、ハンゲと組み合わさることでより強力に体の余分な水分を取り除きます。キョウニンは鎮咳・去痰・利水作用により喘息に効果のある生薬です。
マオウやケイヒ・シャクヤクが除かれているということは体表に邪がなくなっていること。つまり、より体の内側に入り込んでいる状態。温める生薬はそのままに、水分過剰は冷えにつながるので、ブクリョウやキョウニンを加えることで水分代謝をより改善し、またマオウを除いたことによる気管支のトラブルに対応できるようになっています。
そのため苓甘姜味辛夏仁湯は、体の内側をしっかり温め、冷えや水を除く効果が小青竜湯より強くなっていることが分かります。また、マオウを含まない処方なので、マオウが胃に障る方や使えない(高血圧・心疾患・甲状腺機能異常など)場合にはこちらの処方がおすすめです。
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体質改善に興味を持ち始め早10数年、ここ数年で年々花粉症は軽く感じられるようになってきました。今ではたまに漢方薬を飲む程度になっています。身体の内側から変えていこうと食事を見直し始め、試行錯誤を繰り返して毎年少しずつ合うものや苦手なものがようやく分かってきました。
最近では”腸活”が定着していますが、腸内細菌は人それぞれ。どんなに”良いもの”であっても、体に合わなかったり続けられなくては意味がないのです。まずは2,3か月試して効果を判断し続けられるか、自分に合うものを見極めていく必要があると思います。
少しずつ体の変化が感じられるとやる気も上がってきます。健康診断まで、という目標を立てるのもいいと思います。新年度からは何か1つ新しい”こと・もの”を取り入れてみてはいかがでしょうか?
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