今年もシリーズ化する”今月の漢方”です。毎月気になった処方を1つ簡単に解説する内容です。

2026年の第一回目の処方は、『竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)

講習会の症例発表で最近よく聞くようになった処方の1つ。薬局製剤にはなく、OTC薬でもあまり見かけない処方ですが、勉強してみると使いやすそうな印象を持ちました。

(↑写真には竹葉がないです。忘れてしまいました。)

効能効果:体力虚弱で、風邪が治りきらず、痰が切れにくく、時に熱感、強い咳込み、口が渇くものの次の諸症:空咳、気管支炎、気管支喘息、口渇、軽い熱中症 (竹葉石膏湯エキス細粒G「コタロー」より抜粋)

構成生薬:チクヨウ、カンゾウ、セッコウ、ハンゲ、バクモンドウ、ニンジン、コウベイ

この構成生薬から、麦門冬湯が入っているのが分かります。

麦門冬湯はバクモントウ、コウベイ、ハンゲ、ニンジン、タイソウ、カンゾウが構成生薬。”タイソウ”を除き、”チクヨウ”と”セッコウ”が入ることで竹葉石膏湯になります。( 麦門冬湯-大棗+竹葉・石膏 = 竹葉石膏湯

もう1つは白虎加人参湯です。こちらは、セッコウ、チモ、コウベイ、カンゾウ、ニンジンです。体に熱がこもってしまい水を飲んでも乾きが取れない状態で使う処方です。竹葉石膏湯にも”口渇”があり、熱中症によくある症状の1つですが、使う場合は比較的軽症に使います。

麦門冬湯についてはこちら

今月の漢方 ー臨時処方ー

今月に入って風邪を引いたので、何種類か煎じ薬を試していました。最近よく処方されるようになった「麦門冬湯」と合わせて使い分けの提案です。 夏頃に「麦門冬湯」の処方…

チクヨウもセッコウも清熱薬で、口の渇きや炎症を取り除きます。セッコウの場合は体に籠った熱を去る力が強いので組み合わせることで相乗効果を期待できます。また、チクヨウには気を下す力もあり、こみ上げる咳にも効果があります。

↑チクヨウ。別名:淡竹葉 竹の葉を刻んだ生薬。

体力が落ち、炎症が長引くと、鎮火するための”水”が体から不足してきます。(陰液不足、陰虚)その対応にバクモンドウで潤いをつけ、コウベイ・ニンジン・カンゾウで消耗した体力を補い、体全身に潤いを行き渡らせます。ハンゲは鎮咳化湿により偏った余分な水分や咳を鎮めてくれます。また、チクヨウとバクモントウの組み合わせは、熱を去り、潤いを持たせることで炎症があり乾燥した咳に使われます。

麦門冬湯を服用してものどの渇きが取れない、熱がこもっている感じがするときは、今回の処方に変えてみると効果が分かると思います。

漢方薬には冷ます生薬と温める生薬を、潤う生薬を乾かす生薬を、それぞれ一緒に配合することが数多くあります。どちらかが過度に効きすぎるのを抑えたり、傾いた体のバランスをうまく調節するために真逆の効果を持つ生薬同士が必要になることがあるのです。

病院の処方薬や市販の薬で今一つ、というときに漢方薬の併用をしてみると意外とスムーズにいくことがあります。どちらの薬もうまく使うことで早めに対策・完治ができると体にも懐にも負担が少なく済むと思っています。

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