GW真っただ中です。昨年はかなりの夏日の天候でしたが、今年も同様に暑さを感じます。
毎年、4月に公共交通機関に人が増え、5月の連休明けには落ち着きます。その時期に話題になるのが”五月病”
連休中にリズムが崩れたり、季節の変わり目、新生活の疲れがちょうど出やすく、色々な要因が重なりやすいタイミング。簡単に言ってしまうなら、”自律神経失調症”。症状は人それぞれ多岐にわたるので一概に、この漢方薬がいいですよ!とは言いにくいのですが・・・
先月はストレスに関係した漢方処方を紹介しましたが、今回も少し似たような処方に。
『香蘇散』
構成生薬:コウブシ、ソヨウ、チンピ、カンゾウ、ショウキョウ (写真のソヨウは大分変色しています)
効能効果:体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いものの次の処方:かぜの初期、血の道症 ※血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期などの女性ホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のこと
今回の処方も散剤でのご用意があるものです。
四逆散は気の流れを戻す・改善する処方でしたが、今回の香蘇散は”発散”です。滞った気を発散させて流れを改善します。似ているようで、違う効果。もちろん、構成生薬も異なります。効能効果に記載はありませんが、構成生薬から考えるとストレスなどの外因的な要因で引き起こされる精神的トラブルに使われることもしばしば。
”気”に関する生薬として、ここで大きな役割をしているのが、コウブシとソヨウです。理気薬のコウブシが気の流れを改善し、発表薬のソヨウが発散させて気鬱を改善させます。また、チンピ、ショウキョウやカンゾウを加えることで胃腸機能にも効果を発揮します。
風邪の時に麻黄湯や葛根湯が強すぎると感じる方は、香蘇散をおすすめしています。疲れがたまってきて、ちょっと胃腸の調子がイマイチだな、という時にも使ってみてください。
(↑近所のツツジは見頃です。)
明日、5/3(金)~6(月)までは休業いたします。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
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