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梅雨の6月になりました。昔の梅雨のイメージはジメジメ・シトシトという感じでしたが、ジトジト・ザーザーといった具合に年々変わってきています。今年はどんな梅雨になるのやら。

四季もあり、海に囲まれた日本は特に湿気の影響を受けやすく、水毒体質の人も多め。最近は気圧の変化による”天気痛”に五苓散などの水分代謝を改善する漢方をよく耳にするようになりました。

同じ湿気でも、リウマチや関節痛が悪化する方がいます。梅雨時や寒さで悪化しがちな痛みにご紹介したい漢方です。

『薏苡仁湯』 よくいにんとう

効能効果:体力中等度で、関節や筋肉の腫れや痛みがあるものの次の諸症:関節痛、筋肉痛、神経痛

構成生薬:マオウ、トウキ、ビャクジュツ、ヨクイニン、ケイヒ、シャクヤク、カンゾウ

利水・発汗・血行促進による浮腫の改善、緩急・止痛による鎮痛作用を併せ持った漢方処方。麻黄加朮湯と麻杏薏甘湯の合方からキョウニンを去り、トウキ・シャクヤクを加えた構成となっています。書籍によっては、麻黄加朮湯からキョウニンを去り、トウキ・シャクヤク・ヨクイニンを加えた処方と説明しているものもあります。

麻黄加朮湯・麻杏薏甘湯のどちらも、熱がこもり水分が発散できず関節痛に至った場合に使いますが、薏苡仁湯はそこから水毒による血行不良が悪化して痛みが強くなり、少し慢性化してきたときに使います。

構成生薬のうちの「ヨクイニン」はハトムギのことです。生活の中で特に馴染みのある生薬で、ヨクイニンには利尿・鎮痛・排膿・消炎の効果もあります。いぼ取りや肌荒れ対策に使われています。水毒体質の方には炊飯に加えたりお茶にして摂るのがお手軽です。(価格もお手頃!)

(余談)ヨクイニンの別名:ハトムギ ハトが好んで食べるという説。たくさん収穫が出来ることから、八斗麦(はっとむぎ)と言われたことが由来という説。などなど、諸説ありますね。

関節痛は湿気以外にも冷えでも悪化します。どちらも血行不良につながるので、痛みを緩和しつつ利水させるか温めるか、それぞれで構成生薬が変わってきます。相談する時には、痛みの具合の他に”どんな時に症状が悪化するか・和らぐのか”お伝えいただくと、より症状に合った処方をオススメできます。

痛みではないですが、私のこの時期の悩みは”湿度による髪の毛問題”。(些細なことですが)念入りにブローしようが、ヘアケア製品を使っても湿気には敵わない。好き勝手な方向へ。髪の毛が湿気に負けない何かが欲しい・・・今年もまた髪の毛との戦いが始まります。

(↑手折りの傘。大きい傘は当店が以前使っていた手提げ袋を利用してくれました。)

これから、傘が手放せない時期です。

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